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マネジメント 人材育成

マネージャーが知っておきたいOJTとOff-JTのポイント | 部下育成・人材育成

更新日:

企業における人材育成は、On The Job Training(OJT)と呼ばれる日常業務を通じた学習機会とOff The Job Training(Off-JT)と呼ばれる仕事の場を離れて行う学習の2つに大別できます。

OJTとは

日常業務を通じた学習機会であるOJTでは、現場で実際に仕事を進めながら、上司や先輩が必要な知識やスキルを(計画的・体系的に)部下に教え、身につけられるようにしていきます。

狭義のOJTでは、何かしらの業務を上司や先輩が部下(後輩)であるOJTの対象者に依頼し、その遂行状況に対して良し悪しやより良く仕事を進める方法を伝えたることで、遂行できる業務のレベルを引き上げていきます。また、部下(後輩)の業務遂行レベルに応じて関わり方を変えることも必要です。

  • 任せる:アウトプットイメージのすり合わせをして、方向性を確認し、進捗を確認する
  • プロセスへの関わり:業務の進め方を確認し、報告・相談をしながら業務を進める
  • 日常的な関わり:依頼した業務の区切りごとに確認しながら業務を進める

例えば、ある一定の仕事を①任せられる②プロセスへの関わり③日常的な関りという段階に関わり方を分けたときに、部下(後輩)がどの程度安心感をもって任せられるのかを見立てる必要があります。基本の関わり方を決めた上で、時々関与の少ない段階で進める仕事ができるように部下(後輩)に促していくと良いでしょう。②プロセスへの関わりで、マネージャー(上司)として気になる観点や判断基準を伝えておくとより早く①任せる段階に移行できるようになります。

では、広義のOJTとは何でしょうか?それは狭義のOJTの前提となる業務のアサインを含んだ概念です。実際にマネージャー(上司)が部署の業務を部下に振り分けていくときには、部下の経験やスキルを考慮しながら、「できるだろう仕事」をアサインしていきます。マネージャー(上司)は、確実にできると思われる仕事を部下にアサインすることで確実に成果を出してもらうことを期待できますが、部下の成長という観点からは少し背伸びをしたチャレンジングな仕事をアサインすることで部下に能力開発や経験値を高める機会を提供することができます。

OJTというと日々どう関わって、何を教えるか?がテーマになりがちですが、部下の今後の成長を促すためにどのような経験を詰める機会を与えることができるか?を考え、業務のアサインをすることで想定以上の成長を促すこともできるようになります。

>>OJTのポイント

Off-JT

一般的にOff-JTは、研修や外部のセミナーなど業務に必要な知識やスキルを習得する機会、に加えて、個人で行う情報収集や読書なども含まれます。最近は個人向けのイベントやセミナーが増えてきていますが、広い意味ではこうしたものもOff-JTとして機能していると考えられます。マネージャー(上司)としてできることは、どのような情報収集や知識を学ぶと業務に活きるのか、部下が今抱えている課題の解決につながるかを伝えることです。また、実際に何かしらのOff-JTに部下が取り組んだのちには、学んだ内容をヒアリングし実務でどう活用するかを示唆するとよりその効果を高められます。

Off-JTで開発が可能なテーマは、業界知識や業務遂行に必要な知識や技術と、職種に関わらずどのような仕事をする上でも求められる汎用的なスキルの2つに大別して考えることができます。

①業界知識、専門知識・技術

業務とOn The Job Traning(OJT)の中でも業界知識や専門知識・技術を身に着けることができますが、基本的な知識を構造的に理解して全体像を把握するためには、Off-JTも効果的です。具体的な方法としては、業界知識や専門知識・技術に関しての勉強会などを社内で実施するほか、外部の講座などを受講することになります。

 

また、業界の展示会などに参加して最新の業界動向を把握することも方法として考えられます。また、最近では、ビジネスパーソンの知識やスキルをシェアするサービスも増えてきていることから、形式的な「学習の場」を設けるだけでなく、外部の経験者にインタビュー形式でヒアリングを行い業務知識を外部から取り込むことも有効です。

 

②汎用的なスキル

職種に関わらず、責任や判断の範囲を広げて対応できる仕事の幅を増やしていくためには、ポータブルスキルを伸ばしていくアプローチが考えられます。ポータブルスキルは様々な定義がありますが、『厚生労働省』”ポータブルスキル”活用研修 講義者用テキストでは、「仕事のし方」と「人との関わり方」として汎用的なスキルを整理しています。

  • 仕事のし方

・課題を明らかにする

「現状の把握」課題設定に先立つ情報集の方法や内容、情報分析など

「課題設定の方法」会社全体、事業・商品、組織、仕事進め方などの設定する課題の内容

・計画を立てる

「計画の立て方」計画の期間、関係者・調整事項の多さ、前例の有無など

・実行する

「実際の課題遂行」本人の役割、スケジュール管理、関係者、柔軟な対応の必要性、障害の多さ、成果へのプレッシャーなど

「状況への対応」柔軟な対応の必要性、予測のしやすさなど

 

  • 人との関わり方

「社内対応」指示に従う必要性、提案を求められる程度、社内での期待役割など

「社外対応」顧客、取引先、対象者の数、関係の継続期間、関係構築の難易度など

「部下マネジメント」部下の員数、評価の難しさ、指導・育成が必要なポイントなど

 

Off-JTで何かしらポータブルスキルを高める必要性が認識されている場合には、実務において何かしらの課題が特定されていることが多いはずです。上司(マネージャー)の視点としては、実務の中で「もっとこの観点でレベルを上げてほしい」という部下に期待をしたい点が何かしらはあるはずです。

Off-JTでのスキル開発で取り組みやすいテーマ例

姿勢 自分自身のコントロール 緊張感の高い状況でも感情をコントロールし、成果を出すことに集中する
主体的に物事を完遂する 問題を解決するために、自ら考えて動き、最後までをやり遂げる
自発的に学習する 現状に甘んじることなく、現在と将来のために知識・スキルを向上する
チームで協働する 周囲と信頼関係を作り、チームで成果を出すために自発的に働きかける
時間を有効に活用する 工夫や段取りの改善を行い、限られた時間の中でスケジュールを守り業務を進める姿勢
思考 情報収集力 担当業務に関連する領域の最新動向や先進事例を収集し、取り組くむ
数字を分析する力 数値データから意味合いを抽出する
構造的に物事を捉える力 事実を多角的に体系だって捉えて、問題を特定する
仮説・プロセスを設計する力 物事の本質をつかみ、課題を立ててその解決に向けて工程を設計する
事業のバリューチェーンで考える力 企業の価値提供の流れや差別化要因から仮説や打ち手を考える
対人 伝える力 コミュニケーションにおいて、分かりやすく自分の持っている情報や考えを伝える力
他者と連携する力 相手と信頼関係を構築し、情報を引き出しながら、合意形成する力
資料を作成する力 文書、チャート、企画書、提案書を作成する力
チームをリードする力 自分の考えを打ち出し、目指す方向にチームをメンバーを動かす

 

Off-JTを有効に活用するためには、事前に課題を提示して「何を、どのようなレベルに到達できるように」学んでほしいのかを明確に部下本人に認識してもらう機会を作ると良いでしょう。また、Off-JTの後にも学んだことを実務でどのように発揮してほしいのか、実務の遂行状況も観察しながらフィードバックをすることで学んだことを定着させ、結果的に知識やスキルの向上を図ることが可能になります。

 

 

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